推理小説やミステリーが好きなくせに今まで読んだことがなかったアガサクリスティーの『そして誰もいなくなった』、その日本の二夜連続ドラマスペシャル版『そして誰もいなくなった』がアマゾンプライムビデオで会員無料配信されていたので観てみました。
ちなみに、テレビドラマで藤原竜也主演の『そして、誰もいなくなった』というのもありますが、そちらは未視聴です。
目次
『そして誰もいなくなた』の日本ドラマ版を観てみた
まず驚いたのが超絶豪華な出演陣です。
主演は仲間由紀恵さんで、他に向井理さん、柳葉敏郎さん、大地真央さん、余貴美子さん、國村隼さん、藤真利子さん、橋爪功さん、津川雅彦さん、荒川良々さん、沢村一樹さん、渡瀬恒彦さんと主役級の方々でビシッと固められています。
渡瀬恒彦さんに至っては本作が遺作との事です。
観る前のイメージ
私の勝手なイメージは、結局最後の2人はどちらか殺し合って、最後の1人は自殺ちっくに死んで、大した犯人もいなくて論理的ではない突飛なお話だろうと思っていました。
だから本家の小説も読んでいませんでした。でも少しだけ調べてみると本家の小説はどうやら名作らしいと分かりました。という事で期待して見始めたわけです。
ネタバレ少なめの視聴後の感想
こういうミステリーは真っ新な状態で観るのが一番なので、小説版でもテレビドラマ版でも何でも良いので興味がある方は是非オススメなので観てください。素晴らしい内容だと思います。
ですので、ここからはそれでも大事な部分はなるべく書かないで感想を書きたいと思います。
物語の舞台は、孤島の洋館です。そこに詳細は不明ですが主催者から参加者8名の著名人に孤島でのバカンス?のお誘いが届きます。参加者は何の疑問も持たず参加する事を決め殺人ショーの舞台に集まってきます。
また、参加者をおもてなしするのも、今回初めて雇われた執事夫婦。しかも雇い主とは代理人を通じて契約しているので面識はないとのこと。そして現代版にアレンジされているので、参加者が持っている携帯電話やスマホ、タブレットなど外部と連絡する手段は早々に”自然と楽しむ”という理由で没収されます。
そうです、お決まりの密室状態になります。
別にリアルなお話を観たい訳ではないので、いろいろ突っ込みどころがあったとしてもミステリーやトリック部分に影響がなければOKです。
物語の序章では参加者全員が何かしら後ろめたい事を抱えている事もわかります。そしてその後は、早速どんどん殺人が行われて行き10人は9人、8人へと人数を減らしていきます。また当然ですが疑心暗鬼状態に陥る人間も出てきます。
この時点で、10人以外の人間がいるようにも、手を下しているようにも見えず、また手口がないような演出のせいで、私は夢オチ系の結末かなと思い始めてしまいます。
でも、違っていました!しっかり論理的でトリックは説明がつく物語となっており種明かしの流れや演出は置いておいて、とても楽しめる内容でした。
私が少し、「ん!?」と疑問に思った点が一つだけあって、その点はやはり核心の部分でした。
惜しむらくは、本家の小説を何も知らない状態で読むのが一番楽しめたのかなと思う事だけです。
現代劇にしたことは賛否あると思いますが、個人的にはリアルなお話を観たいのではないので、トリック部分に問題がなければ逆に観やすくて良いかもと思いました。
ちなみに、脚本家の長坂秀佳さんはサウンドノベルの名作『弟切草』や『街』なども手掛けている脚本家なので少し嬉しかったです。
という事で前後編合わせて4時間の長い作品ですが、お時間がある方は是非どうぞ!プライム会員は無料で観れます。