四国八十八ヶ所巡礼お遍路のすすめ

みなさんは『お遍路』って知っていますか?やったことはありますか?ケンジアライブは『四国八十八ヶ所巡礼遍路』を歩いて結願しました。ちょっと前には映画やドラマで結構取り上げられて軽いブームになりましたね。私が人に自慢できる数少ない一つが四国八十八ヶ所を歩いて1周したことです。

目次

四国八十八ヶ所巡礼遍路って何?

四国の徳島県、高知県、愛媛県、香川県にある弘法大使(空海)ゆかりの寺院88か所を巡礼参りします。歴史、参拝方法などは下記の公式サイトやwikiをご確認ください。

四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ

四国八十八箇所 – Wikipedia

以下に書いていることは私個人の体験からの感想です。公式の考え方とは違っている点などもあるかもしれませんのでご了承ください。

いつ何日くらい歩いたの?

歩いたのは2004年10月~12月です。途中で中断していますが39日間で回りました。

目的

一つ目は、大学を卒業して入った会社を辞めて時間があったためです。徳島に祖父の家があり、小さいころから年に数回帰っていたので四国に親しみを感じていたのと、遍路を知って歩いて挑戦したいと思ったからです。

二つ目は、仕事を辞めて自転車で日本1周しようとしたら膝を壊して挫折して、自転車がダメだったら歩けばいいと思ったからです。引きこもりになり精神的にも病んでいましたし。

私が思う遍路の魅力

歩いてからもう14年くらい経ちますが、今でも覚えていることはたくさんあります。1週間前の仕事の事も覚えてないのに・・・

遍路を行う多くの人は、なんらかの悩みなどを抱えて救いをもとめている方が多いと思います。(※もちろん若い人でゲーム目的の方もいるし私も半分はそうでしたが・・・)

遍路は迷った心を持った人に、仮の目的を与えてくれて、生きる事をシンプルにしてくれる

という事だと思います。

『仮の目的』は1番のお寺を納経しながら巡礼し88番のお寺を目指すということ。

『生きる事をシンプルにしてくれる』は、巡礼中は足が痛くなったり、天候が悪い中を歩いたり、道に迷ったり、様々なリスクに遭遇したり、と巡礼前に頭の中でごちゃごちゃ悩んでいた事が目の前の状況を乗り越えることで忘れてしまい心がシンプルになると思います。

歩くの自信ないけど大丈夫?

多くの方が、歩くという事を心配し不安になり、バス、車、電車、自転車などになる方も多いと思います。もちろん歩かないとご利益がないとか、健康上の問題もあり歩けない方もいらっしゃると思いますので、どの交通手段でも良いと思いますが、個人的には歩きはかなりおすすめです。

荷物の量にもよりますが、歩くのがつらいのは最初だけです。3~4日目くらいに12番目の『焼山寺』というお寺を越えます。『遍路ころがし』と呼ばれ山の上にあるので最初の難関になりますが、ここを越えて数日すると足の豆も潰れ、1週間もすると足が歩く足になっていきます。そうなる歩けるようになります。

金剛杖も歩くのを助けてくれます。私のは高野山にまだ奉納していないので外に置いてああったら黒くなってしまいました。でもいつかまた使う事もあるかもしれません。

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1日に何キロくらい歩くの?

全長1200キロくらいと言われていますが、最初は歩きなれてないので 10~20キロくらいですね。歩ける足になると山越えなどの条件にもよりますが、30キロくらいは歩けるでしょう。私の1日最高距離は44キロくらいです。その日は流石に夜明けから夜まで歩き通しでしたね。39日というのは結構のんびりしていたかもしれません。

道に迷わないの?

大丈夫です。逆打ちと呼ばれる88番から1番に向かう場合は難しいようですが、順打ちで1番から始めるのであれば電柱など、いたる所に道に迷わないように道案内看板や矢印のマークなどが貼ってあります。

もちろん歩き遍路用の地図もあります。

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中身はこんな感じで道から距離、お店、宿泊情報までしっかり書いてあります。

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四国遍路ひとり歩き同行二人(地図編)第11版| お遍路用品/四国巡礼用品 通販&販売ショップ[いっぽ一歩堂]

寝泊りは?

結果的に私は、①野宿②善根宿(遍路者の無料宿泊施設)③施設(ビジネスホテル・旅館など)それぞれ1/3くらいでしたね。

①野宿は12番の焼山寺を越える際にテントが重すぎて苦しんだため4日目に実家に送ったので、その後は東屋や休憩場所で泊まれそうな場合に寝袋に包まって寝てました。

②③歩く距離の目途が付く場合で野宿しないと決めた時は地図を見て、善根宿や施設を前日か当日昼に電話して予約していました。

若い人は無理して野宿と決めて歩いても良いと思いますが、野宿を入れる場合も無理はしないで野宿した次の日は施設に泊まるとか、自分に甘くで良いと思います。女性は野宿はやめた方が良いです。遍路は危ない人もチラホラ見かけたり噂を聞いたりしてました。

荷物はどれくらい

着替え、日用品、タオル、地図、御朱印帳、雨合羽、金剛杖、すげ笠、寝袋、テントなどですね。私の場合は最初は15キロくらいだったと思いますが挫折してテントを減らしたので10キロくらいでしたね。それでも重くて金剛杖でリュックのお尻を持ち上げて方の負担を減らして歩いていましたね。肩が痛いのです。

服装は?

公式サイトをご覧ください。私は金剛杖とすげ笠だけでした。雰囲気を味わう場合はもう少し本来の服装にした方が良かったかなと思います。

事前に用意しても構いませんが、1番札所の霊山寺にもお店があるので一式揃えられます。

費用はどれくらいかかったの?

詳細は覚えていませんが、全部で20万強くらいだった気がします。私の場合は御朱印(1箇所300円)は1/3くらいしかしていません。

お接待について

歩いていると地域の方から『お接待』と呼ばれる四国のお遍路独特の風習をいただく場合があります。私がお接待を受けたものには、果物、お弁当、500円、飴などがありました。ただ自分の都合だけで歩いているのに、信仰心がある地元の方からのお接待は本当に感謝と申し訳なさで一杯でした。私より「働いている皆さんの方が偉いです!」って改めて感じたりしていました。

個人の動機はどうあれ、お接待を受けたらありがたくいただき、必ず納札を感謝の気持ちとともにお渡ししましょう!

御朱印について

私は半分ゲーム感覚で回ってしまったので御朱印をしっかりやりませんでしたが、振り返ると全部やった方が良かったと後悔しています。お金はかかりますが是非御朱印してもらうことをお勧めします。ただその場合は御朱印可能な時間がお寺で決まっていますので時間内に到着するように注意してください。

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わたしの御朱印帳

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御朱印していません。

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途中で御朱印してもらっていた時もあります。

同じことを2回やるのは好きではないので四国を歩くことはもうないと思いますが、もし歩くことになったら空欄の部分の御朱印をしていただいていこうと思っています。

注意点やアドバイス

お遍路は四国の優しい人たちと長年の歴史(文化)によって支えられていますが、当然良くない人や注意点もあります。特に女性は注意してください。

  • 善根宿は無料で宿泊できるありがたい施設ですが、「タダより怖い物はない」という事もあります。見知らぬ人と一緒に寝ることが多いく、私みたいに仕事を辞めて歩いているという人は比較的安全だと思いますが、何周も歩いている人や、馴れ馴れしくアドバイスしてくるような人は用心していました。貴重品は常に体に身に着けて寝ていました。
  • 私は遍路の楽しみ方の一つに『孤独に歩く』という点があると思います。道中で少し仲良くなった人とかと歩くようになってしまう場合がありますが、私は少しだけにして出来るだけ孤独に歩くようにしていました。誰かと一緒だと歩けてしまうのです。音楽を聴きながらジョギングするのと一緒です。目的地に到着することだけが目的であれば良構いませんが、歩く過程で、時には自分自身と向き合ったり、時には何も考えず頭を空っぽにして歩いたり、時には綺麗な景色に感動したりと、歩くことを楽しんでもらえたらと思います。はじめて遍路する時の感動は人生で1回度だけです。
  • 非常食は常に持っていましょう。現在の状況は分かりませんが、当時はしばらく自販機もない海岸沿いを歩いたり、食べ物が売っているお店がほとんどない道を歩いたりします。歩くのは体力を消耗します。私は飲み物、カロリーメイト、チョコレートは常に持っていました。特にチョコレートで私はダースが好きで、苦しいときはダースを一粒ずつ舐めながら苦しい時を乗り越えていました。

歩き遍路に是非挑戦してほしい方

①仕事を辞めてしまった方(ネガティブで時間がある)

仕事をやめてまでやる必要はないと思いますが、辞めてしまった方、特に精神的な苦痛を抱えている方は復活するのに効果があると思います。

②次の仕事まで一定の期間がある方(ポジティブで時間がある)

前向きに仕事をやめた方は、お遍路をやるという思考にはならないと思いますが、人生で1ヶ月以上休めるタイミングは少ないと思いますので思いつけばやっても良いと思います。

③早期退職や定年で時間と退職がまだある方(ご夫婦も)

60代の方も沢山歩いていらっしゃいました。年齢を重ねた方や、ご夫婦で歩くのも人生終盤の良い思い出になるんじゃないかなと思います。

※若い人も良いと思いますが、ある程度人生の悩みなどを体験してからの方が人の優しさ、人生の大変さ、生きるということ、など心に響く事が多いのではないかなと思います。

遍路は人生で一番楽しかったよ

という事で、お遍路はドラゴンクエストのように未知の場所を開拓して、困難を乗り越える、生きる力がレベルアップするという意味でとても楽しかったです。遍路後も1200キロを歩いたという経験はその後の人生でも自信になります。ちなみに秩父三十四ヶ所お遍路も歩きました。100キロくらいだったと思います。手軽に遍路の楽しさを味わえるのでおすすめです!

当時の日記とかがもしあればアップしたいと思います。残念ながら撮影はほとんどしていなかったので写真はありません。

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